甘草(カンゾウ/リコリス・グラブリジン)(機)
甘草は中国東北地方に自生するマメ科多年草ウラルカンゾウの根であり、根茎のコルクの皮をはいで乾燥したものです。
味は甘く、約1800年前の中国の古典医薬品集『神農本草経(しんのうほんぞうきょう)』に不老長寿のくすりである上薬(じょうやく)として記載されている重要な生薬です。
漢方では最もよく利用される生薬
のひとつです。
例えば、甘草附子湯(かんぞうぶしとう)、芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)、甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)、甘草湯(かんぞうとう)などです。
この他に葛根湯(かっこんとう)にも配合されています。
甘草に期待される効果
解毒作用
その主成分はグリチルリチンであり、3~12%含まれています。
このグリチルリチンは、非常に甘い成分であり、甘草の抽出物は、甘味料としても使用されています。このグリチルリチンの構成成分のグルクロン酸は、肝臓で有毒物質と結合して体外に排泄されやすい型にかえて解毒します。
また、甘草は、胃の細胞を増殖させ、胃酸分泌、粘液分泌を促進させる働きがあります。そのため、漢方薬の中で胃腸薬としての役割を担っていたりもします。
引用文献
甘草に関する最近の研究 医療 1992; 46(4): 241-245.
Glycyrrhizin-induced Reduction of ALT in European Patients With Chronic Hepatitis C. Am J Gastroenterol. 2001;96(8):2432-7.
Treatment of Functional Dyspepsia With a Herbal Preparation. A Double-Blind, Randomized, Placebo-Controlled, Multicenter Trial. Digestion. 2004;69(1):45-52.
体脂肪増加の抑制
近年は、甘草由来のポリフェノールの1つでるグラブリジンの機能性にも注目が集まっています。
このグラブリジンの特徴は、脂肪を分解する作用と脂肪の合成を抑える作用の両方を併せ持つという点です。
体脂肪の増加を抑えることが複数のヒト臨床試験で報告されており、いくつもの機能性表示食品に利用されています。
引用文献
Investigation of the Anti-Obesity Action of Licorice Flavonoid Oil in Diet-Induced Obese Rats. Biosci Biotechnol Biochem. 2008;72(12):3225-3231.
Licorice flavonoid oil effects body weight loss by reduction of body fat mass in overweight subjects. Journal of health science 2006; 52(6) 672-683.
Licorice Flavonoid Oil Reduces Total Body Fat and Visceral Fat in Overweight Subjects: A Randomized, Double-Blind, Placebo-Controlled Study. Obes Res Clin Pract. 2009;3(3):I-IV.
Effect of licorice flavonoid oil on visceral fat in obese subjects in the United States. Nutrafoods .2014;13:35-43.
A Dual Investigation of the Effect of Dietary Supplementation With Licorice Flavonoid Oil on Anthropometric and Biochemical Markers of Health and Adiposity. Lipids Health Dis. 2011;10:29.
記事筆者
アンチエイジング・プロ 栗山雄司(博士)
How to Use
錠剤
ハードカプセル
ソフトカプセル
顆粒
1日あたりの摂取目安量
機能性表示食品の場合、甘草由来グラブリジンとして3mg
弊社では、生姜や黒胡椒など刺激の強い香辛料系の原料を使用する際、この甘草の粉砕末を配合するようにしております。
香辛料の刺激を緩和するだけでなく甘い口当たりがあるので、口当たりの改良材としても用いています。
また、葛花抽出物などと共に、解毒を目的とした美容商材にも配合しております。
本原料は、原則、OEM製造に限定させていただいております。弊社では、漢方処方のOEM供給も盛んに行っております。
相性の良い漢方素材である葛花抽出物、山芋抽出物(山薬)、生姜抽出物なども取り扱っておりますので、競争力のある商品供給に定評があります。
お気軽にお問い合わせください。
弊社では、主に自社原料・(代理店等を行う)契約会社原料として、供給しております。その他原料の調達も承っておりますので、お気軽にお問い合わせくださいませ。
なお、自社原料以外の供給原料は、原則、代理店価格にて調達できる原料に限定させていただいております。