赤ワインはフルボディを選ぶべし!
今回は、健康メディア向けコンテンツ。赤ワインの話。
弊社は、レスベラトロールを規格化した赤ワインエキス末を販売しており、レスベラトロール市場でもトップシェアの原料メーカーでもあります。当然、赤ワインのことも、しっかり研究しています。
今回のテーマは、どんな赤ワインが体に良いか?
一般的に赤ワインは、フルボディ、ミディアムボディ、ライトボディと、味や香りの強さで区分けされます。
フルボディ
渋みが強く、味や香りが濃厚で、色も濃い赤ワイン
ミディアムボディ
渋みや酸味、香りがほどよいバランスの赤ワイン
ライトボディ
フルボディと対極にあり、色が薄く、飲んだ時に渋みが少ない赤ワイン
ボジョレーヌーヴォーなど。
なんとなく、色や渋みからフルボディの方が赤ワインの健康成分も濃そうなことが推測できると思います。その通りです!当然、フルボディの赤ワインは、健康成分も多いです。
何と言っても、赤ワインの健康成分は、色(アントシアニン)と渋み(タンニン)にあります。
ブドウを始めとしたベリー系の色素は、多岐にわたっています。北欧のビルベリー多いデルフィニジン、ブドウに多いマルビジン、ベリー系全般に含まれるシアニジンなど、種類が異なるというより組成が異なります。
渋みの素であるタンニンは、いろいろな形で存在します。
赤ワインは、お茶でもよく知られるカテキン、そして、タンニンの重合体であるプロアントシアニジンが有名です。
そして、このプロアントシアニジンの中でも、2~3量体(低重合)のオリゴメリックプロアントシアニジン(OPC)と呼ばれるものが赤ワインの主たる健康成分として考えられています(Corderら、nature 2006)。
このOPCは、以下の様に発酵・熟成の中で作られます。意外に知られていないのが、このフロー。文献から調べてわかりやすく作成してみました。
OPCは熟成の中で生まれる発酵ポリフェノールですから、若いワインより、長期熟成された古いワインの方が多く作られる。
そして、フルボディが長期熟成に適しているとされています。
また、赤ワインは、熟成によって角が取れ、まろやかでソフトになるとされています。その化学変化こそ、カテキンからOPCへの変化なのです。
実は、熟成するほど、健康成分OPCが増え、体に良くなっているのです。
ちなみに、赤ワインのアンチエイジング成分:レスベラトロールは、シラーやサンソーなど古い品種に多く、南フランスなどの日照時間が長い地域に多く含まれることが知られています。
黒ワインとも呼ばれるカオール地域の赤ワインなどは、OPCもレスベラトロールも多く含まれてそうです。残念ながら、年によっても含有量は異なると考えられるので、1本1本含有量を測定してみないとわからないですが・・・。
まぁ、ボジョレーヌーヴォーのように飲みやすいライトボディだけでなく、様々なフルボディ赤ワインにチャレンジしていただき、お気に入りを見つけていただければと思います!
引用文献
Oenology: Red Wine Procyanidins and Vascular Health. Nature. 2006;444(7119):566.
記事筆者
アンチエイジング・プロ 栗山雄司(博士)